銀座予防医療クリニック|予防医療に特化したクリニック|上質で健康的なライフスタイルをサポート

銀座予防医療クリニック

MENUCLOSE

コラム

コラム

コラム

老けるプロテインと若返るプロテイン

皆さんはプロテインを飲んでいますか?

プロテインといえばスポーツ選手や、
ボディビルダーの方が飲んでいるイメージが多いですよね。

ドクターによっては、プロテインは摂ってはいけない!という人もいますが、
実際のところどうなのでしょう。

このあたりを、予防医療医であり腎臓専門医でもある
私の見解を以下にまとめてみました。

————————————————–
【目次】
1.現代人とタンパク質について
2.体にいいプロテインと悪いプロテイン
————————————————–

1.現代人とタンパク質について

予防医療医として多くの方々を診察してきてわかったことがあります。

それは、タンパク質が不足している日本人がびっくりするくらいに多いということ。

高齢者、若者、男性、女性など、年齢、性別に関係ありません。

人体の約15~20%が「タンパク質」で構成されています。

「タンパク質」は
「骨格・筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪・脳・血管」など
ありとあらゆる細胞・組織の材料となっています。

タンパク質は健康維持増進やエイジングケアには欠かせない存在です。

そんな重要なタンパク質がびっくりするくらい不足している人が多いのです。

また、タンパク質は、体を作る構成要素であるだけでなく
酵素やホルモンなど体の機能を調節する大切な役割を果たしているため、
不足すると、免疫機能が低下して抵抗力が弱くなり、
さまざまな病気にかかりやすくなります。

また、タンパク質が不足すると筋力も低下します。

例えば顔の張りを支えるのは表情筋です。

背筋を支えるのは背筋です。

そういった筋肉が衰えるとどうなるでしょうか?

…そうです。老けて見えますね。

特に高齢者は、肉や魚の摂取量が少なくなり、
タンパク質が不足しがちなので、意識して摂るように心がけてほしいところです。

これは高齢者に限らず、働き盛りのサラリーマンや
いつまでも若々しくいたい人もタンパク質は必須の成分です。

ここまで聞くと、

「じゃあプロテインっていいものなんだな」

と思うかもしれませんが、実は、一概にそうもいえないのです。

2.体にいいプロテインと悪いプロテイン

プロテインにはいいプロテインと悪いプロテインがあります。

これはあくまで私の中での基準なので、参考程度にしてほしいのですが、

いいプロテインと悪いプロテインの違いは主に3つです

①良質なタンパク質があるか?
②添加物が入っているか?
③タンパク質は十分に入っているか?

この3つです。

ではこの3つのポイントから考えると、市販のプロテインはどうなのか?

残念ながらほとんどが悪いプロテインに分類されます。

添加物が余計に入ってたり、

砂糖が大量に使われていたり、

タンパク質の量が少なかったり…

目的にもよりますが、美容や健康のために飲むという意味では
あまりおすすめはできません。

国内で製造しているプロテインはほとんど調べましたが、
私が理想とするプロテインは見つかりませんでした。

品質が高いものももちろんありましたが、そういった商品はあまりにも高価でした。

私が理想としている、

・良質なタンパク質が豊富に含まれており
・不要なものや添加物が一切入っておらず
・飲むだけで体が喜ぶような素材

これらをクリアしているプロテインを色々と探し続けましたが、
結果的に見つけることができませんでした。

…そこで、「これだけなかったら、作っちゃえ!」ということで
自分でプロテインを作ることにしました。

これが思った以上に難しく、品質を落とせば飲みやすいが身体には良くないし、
こだわりすぎると不味くて飲めない。

失敗すること数10回、試行錯誤を繰り返して、
やっと私が理想とするプロテインを作ることができました。

もちろんこだわった分、市販のものよりは割高ですが、
同じクオリティのものからすると決して高くないものだと思います。

私が開発したプロテインはこちらのサイトから購入可能です。

話を戻しますが、
日本人の成人のタンパク質の平均摂取量は70gと言われています。

では「全員が70gを摂取すればよいのか?」というと、実はそうではありません。

なぜなら人によって消化吸収能力が異なるので、
どのくらい摂取すればいいかは、人によって違います。

特に日本人は胃酸分泌量や消化酵素の量が少ない人が多いです。

摂取タンパク量は消化能力や腸内環境と相談して決めるのが正解です。

人は1日に約200gものタンパク質を合成しており、
このうち食事によって賄われる量は1/3程度に過ぎません。

残りの130gは分解して得られたアミノ酸を再利用しているのです。

タンパク質代謝を正常化するにはタンパク質を摂るのと同様に
タンパク質をリサイクルすることが重要です。

このような体内でのタンパク合成のことを蛋白同化、分解のことを異化と呼びます。

全てのタンパク質は同化と異化を繰り返しています。

こうしてタンパク質がリサイクルされていきます。

リサイクルされるからといって
タンパク質を摂らなくて良いということにはなりません。

古いタンパク質はドンドン排除されていき、新しいタンパク質と入れ替わります。

リサイクルショップも商品の入れ替わりがなくては成り立たないですよね。

このようにしてタンパク質は入れ替わり、私達の身体を作っていくのです。

血液検査ではいくつかタンパク質の指標がありますが、
重要な指標の一つにアルブミンがあります。

アルブミンは通常4.0以上必要ですが、
スポーツ選手や筋肉量、スタミナ量を増大、維持するには4.5以上はほしいです。

4.0以下になるとアミノ酸プールはかなり減少していると考えます。

その他にも肝機能の指標である
AST,ALTや膵臓の消化酵素であるアミラーゼなどの体内の酵素にも
タンパク質が必要であり、タンパク質有無の指標となります。

さらに、タンパク質の分解産物である尿素窒素もタンパク質量の指標となります。

これらの血液成分を総合的に見て、
タンパク質が足りているか足りていないかを判断していきます。

ですので、1日どのくらいお肉を食べてるからとか、
そんなことだけで足りてるかどうか判断はできません。

そうして診察していると、
多くの人が慢性的にタンパク質が足りていないことがわかりました。

タンパク質が足りないとどうなるか?

体や顔への影響はもちろん、
病気の人は菌と戦う力がないため、病原菌にフルボッコにされます。

ノーガードで朝倉みくる選手と戦うようなものです。

タンパク質が足りていない人にプロテインは有効ですが、
一方で食事からの摂取が前提であり、
その上でプロテインで補うくらいに考えたほうが丁度よいです。

問題なのは、プロテインは絶対ダメとか
何でもプロテインを飲めばよいという両極端な考え方です。

何事も、行き過ぎは禁物です。

自分の身体のタンパク質の状態を知るには、
きちんと検査をした上で、分子栄養学の知識のある先生に診てもらうのがよいです。

もちろん私のクリニックでも検査は受けられますので、
気になる際にはお気軽にご相談ください。
カウンセリングのご予約はこちらから
オンライン診療も行っています